2012年/B年説教＝主との出会い

「他言無用」の戒めの裏にあるイエスさまの思いは、人々が目先の「癒やし」というご利益だけを求めてイエスさまのもとに集まってくることを恐れての対応だったのではないかといわれています。

人々はイエスさまの説教に驚きます。常識を超えた力強さがあふれていたからです。にもかかわらず、自分たちの日常の安定した生活を逃したくない彼らの思いが、イエスさまをがっかりさせます。

大事なことは、窮地に立たったとき、「神がどうにかしてくださる」という確信があるか。「満足度」をそこに感じるか。日頃からの訓練が必要です。信仰も鍛錬されなければいけないのです。

真の使徒職は、原点がその人個人の喜びにあるのではなく、神の深みに触れるところにあります。何物にも邪魔されないで神との出会いが実現するように、人里離れた所に誘われたのです。

お母さんは子どもに対してごく自然に振る舞います。その行為を惜しいとも損をしているとも思わずむしろ、安らぎとよろこび、躍動感をも感じるといわれます。まったくの無償の愛です。