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年間第3主日:平和は「個」の信頼の構築から。その基にはイエスがいる

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2019年説教の年間テーマ=「召ばれています、いつも」

年間第3主日(C年)の説教=ルカ1・1~4、4・14~21

2019年1月27日

フランシスコ教皇「国家主義が平和を脅かす」

教皇フランシスコは、世界で起こっている国家主義の台頭は平和や国家間の建設的対話を脅かしていると語り、指摘します。

「国際社会内の関係性や全体の多国間体制は困難な時期を迎えています」
と。

教皇フランシスコは1月7日、毎年恒例のバチカン駐在外交使節団への演説で語りました。その背景に言及して次のように述べています。

「国家的傾向の再来が、すべての国家にとっての対話と出会いの環境をつくる国際機関の働きと対立するかたちになっている」と。

さらに続けられた演説の中で、ポピュリズム(大衆迎合主義)や国家的主義的なイデオロギーの再来が多国間体制を「着実に弱体化させている」と指摘しています。

その結果、続いて起こってくるのが、

「全般的な信頼の欠如や国際政治の信頼性に対する危機感、全世界で最も弱い立場に置かれている人々に対する疎外の進行」だと教皇は付け加えます。(カトリック新聞2019年1月20日号)

一言で言えば、教皇フランシスコが訴えたいことは、「国家主義が平和を脅かす」ということでしょうか。

教皇の姿勢は、2000年前のイエスが原点

このような教皇の姿勢は、イエスのその生涯の生きざまに原点があると思います。イエスが活躍されていた約2000年前、イエスは各地を回ってメッセージを宣べ伝えました。イエスの噂を耳にし、その説教を聞いた人はたくさんいたはずです。しかし、イエスの人格に傾倒し、イエスの教えに沿った生き方を目指した人は、はたして何人いたのでしょうか。ごく少数の人たちでした。それでも、イエスは語り続けたのです。

イエスは各地でメッセージを宣べ伝えた

さて、「わたし」自身がその場に居合わせたとした時に、はたして自分だったらどうしたでしょうか。ついて行った、行かなかった?! 教皇はイエスの後継者です。

ところで、ユダヤ人にとって会堂は、信仰者としての魂の成長の場であり、やすらぎの場でもありました。日頃から大事にしていた場所であったのです。人々は会堂にて教育を受け、いやされ、高められ、神に向かって賛美と感謝を捧げる尊い場所でもあったのです。

会堂では真剣な分かち合いが行われた

その会堂では聖書朗読があり、お互いの信仰を養成するために自由に、真剣に分かち合いがなされていました。今日はイエスに順番が回ってきたのでしょう。聖書が渡され、朗読をし、分かち合いの説教をすることになりました。

年間第3主日:この聖書の言葉は、あなたがたが耳にしたとき実現した
年間第3主日(C年)の聖書=ルカ1・1~4、4・14~21 わたしたちの間で実現した事柄について、最初から目撃して御言葉のために働いた人々がわたしたちに伝えたとおりに、物語を書き連ねようと、多くの人々が既に手を着けています。

「この聖書の言葉は、あなたがたが耳にしたこの日、成就した」と。今日イエスが読んだ箇所は、過去において何度も繰り返し朗読されていた内容だったのではないでしょうか。そして、同じようにその朗読者の信仰の分かち合いがなされてきたのでしょう。

イエスの宣言は、民衆にとっては意味不明

ところが、今日のイエスは他の人々と違っていました。会堂にいた人々からしますと、意味不明な言葉を発したのです。つまり、神から遣わされたのは自分であるという宣言です。当時の人々は、「何を言ってるのこの人は」というような感じだったのではないでしょうか。それほどにイエス自身が人々には知られていなかったのです。また、関心もなかったといえるでしょう。だから、人々が戸惑い、反発して、イエスを否定しようとしても致し方なかったのではないでしょうか。自分がその場に居合わせたとしたらどうだったでしょう。

自分がその場に居たらどんな反応をしたか

ただ言えることは、じっくりとそのものが、イエスの「宣言」が正しいのかどうかを確かめることは大事です、ということです。その上で、自らの判断をしていく必要があるのではないでしょうか。単に自分の感じと違うから、好みに合わないから、なんとなく嫌だなというだけで人に評価を与えることは安易すぎます。とはいうものの、現実的にはそのような言動をしている自分があります。

現代は損得勘定で動くことが多いのでは

「ETC二重徴収1万2255件」「西日本高速、517万円返還へ」西日本高速道路の近畿の5路線で通行料が二重徴収されていたというのです。(讀賣新聞大阪本社、2019年1月22日夕刊)

またもや、信用を無くさせる出来事が発生しました。二重徴収は計1万2255件で、総額517万3300円にのぼったと発表しています。実は、西日本高速は問題を把握していたといいます。ところが報じられるまで、西日本高速は公表しておらず、しかも、発覚当初は二重徴収を196件としていました。全額を利用者に返還するとはいえ、それまでは、申し出があった58人にだけ返金していたといいます。

損得基準の行動では信頼関係は育たない

人が自分の損得を基に行動することは、一時的であり、その結果は必ずと言っていいほどにマイナスとなって表ざたになり、自分に返ってきます。どのような動機で、「把握していた」にもかかわらず、そのことを放置していたのでしょう。こうした事件が起こるたびに、お互いの信頼関係は薄れていきます。信頼が育ち、深まっていきません。

なんといっても大事にしなければいけないのは、「信じていくこと」ではないでしょうか。その上に立って、お互いは分かり合えるし、平和への機運も高まってくるものです。自ずと人はそちら(平和・安寧)の方向に向かっていきます。その要にイエスはいます。その証が今日の福音(イエスの宣言)ではないでしょうか。

イエスはこのことを伝えたかったのでしょう。

 

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