年間第33主日:救いへの道は今日が大事!神にすがって謙虚に生きよう

「神への道標」

2018年説教の年間テーマ「神への道標」

年間第33主日(B年)の聖書=マルコ13・24~32

2018年11月18日

人は働くことで、生きる喜びと充実がある

いろいろな報道を見たり聞いたりして思うことがあります。やはり、人間は「働く」ことに、生きる喜びと充実、一人ひとりの心身の健康の源があるんだなぁということです。「ひきこもりの人の就労」「在宅ワークで収入と自信」「仕事量や心身の管理が大切」等の見出しが、内容を読んでみなさい、とわたしを誘います。(讀賣新聞大阪本社、2018年11月13日朝刊)

15~39歳のひきこもりは、推計54万人

政府の2015年の推計によりますと、15~39歳のひきこもりの人は約54万人。ひきこもりの期間の長期化や、本人の加齢に伴って、40歳以上の中高年の人も増えているといいます。また、長くひきこもった人の多くは、就労に高いハードルを感じているのです。最初は、同じような体験を持つ人が集まる「居場所」などに参加しながら、人との関わりや自信を取り戻すことが大切になります。

ひきこもりに詳しいジャーナリストの池上正樹さんは、「ひきこもりの人の多くが自立や現状を打開することを望んでいるが、過去に傷ついた経験があるため、人を信頼し安心できる環境が必要。本人が主体的に自分に適した仕事や働くこと以外の選択肢を選べるようなマッチング機能が広がれば」と話しています。

在宅ワークはひきこもり解消の救世主?

ひきこもりの人が無理なく働く方法として、在宅ワークに注目が集まっています。人に会ったり、外出したりするのが苦手でも、収入を得る選択肢の一つになりますが、仕事量や心身への配慮も欠かせない大事なことになります。ひきこもりの経験がある人の中には、こだわりが強く、細かいことが気になる人もいるといいます。

理想は追い求めて実現していくべき

このような報道に接して感じることは、人がその生きる環境を作っていくし、開発していくものであるということです。それによって、今まで必要としていたもの、ことが、状況によっては無くなり、意味を失い、別のものにとって代わっていくものだということです。当りまえのことですが、このことを、一人ひとりが意識して日々を送ることができれば、世の中はもっと過ごしやすい、平和な日々になっていくのではないでしょうか。「理想」は追いかけて、追及して実現させていくものではないんでしょうか。「理想」のまま置いておくものでもないでしょうと思います。

仕事をし収入を得てその人らしくなる

さらに、人は仕事をし、収入を得て「その人らしく」なっていくのだということも感じます。心身の健康のために必要な一つのエネルギー源です。それによって、多くの人が助けられます。そして、その人も助けられていくのです。こうして、人としても、仕事としても成長し、発展していきます。一人ひとりがもっと充実していきます。

人は過ぎた自分の人生をやり直すとはできません。が、だからといってがっかりすることばっかりの人生でもないのではないでしょうか。たくさんの経験を積み上げ、その中には無駄なことは何一つなかったのです。あとで考えますと、あのことは無駄だったかなと思うことはあったとしても、その時は大事な、必要なことだったのです。この事実を認め、受け入れることこそ、「謙虚な生き方」と言えないでしょうか。

自分のタレントを活かす日々を送りたい

一人ひとりに合った仕事、いただいているタレントを活かすことができる生き方、そのこと自体が、一人ひとりの人生を豊かにしてくれます。活力ある日々になっていきます。その先に、わたしたちの「終わりの時」があります。

今日の典礼は、「終わりの時」を語っています。宇宙の物理的な終わりの時を描写しているというより、「裁き」が告げられているのです。「わたしたち」一人ひとりの裁きです。

年間第33主日:そのとき、人の子は選ばれた人たちを四方から集める
年間第33主日(B年)の聖書(マルコ13・24~32)〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕「それらの日には、このような苦難の後、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は空から落ち、天体は揺り動かされる。

終わりの時に、今まで「被い」で隠されていたものがすべて、神の前にさらけ出されますわたしたちの力ではどうすることもできないのです。わたしたちの内心の穢れが暴かれます。ごまかしもききません。今まで頼りにしてきたものが、まったくもって効力を失います。頼りにならなくなるのです。良いことをしていたとしても、神の前では、取るに足らないものとなってしまうのです。「終わりの時」とはこうした時なのです。

自分の立場を理解し、今を謙虚に生きる

だから、今、目覚めなさい、とイエスさまは勧めます。一人ひとり、自分が置かれている立場を理解し、受け止め、「謙虚に」生きるようにと。今まで生きてきたことを否定することもできません。ごまかしもききません。だったら、自分の立ち位置をしっかりと受け止め、謙虚に神のあわれみに信頼する生き様を貫いてみましょう、と呼び掛けます。だって「これらの小さな者が一人でも滅びることは、天におられるあなた方の父のみ旨ではない」(マタイ18章14節)からです。

わたしたちの周りには、心身にハンディを背負いながら一生懸命前に進んでいらっしゃる方がたくさんおられます。そして、そのタレントに合った普通の「働き」を通して、多くの方々に元気を分かちあってくださっています。日々の、気張らない素朴な、生きている姿の積み重ねを、一日一日大事にしたいですね。そして「終わりの時」を迎えましょう。

救いへの道は、「今日」というこの日に準備されていきます。

【11月18日】年間第33主日(B年)の聖書はこちら

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