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年間第25主日:イエスは「不正な管理人」をなぜ褒めたのか?

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年間第25主日(C年)の説教=ルカ16.1~13

2013年9月22日

寄り添うイエス2013年9月12日、アメリカのハーバード大学で授賞式が開催されました。そこに参列していたのが、帝京大学の准教授で外科医の新見正則さん54歳です。

マウスに心臓を移植すると免疫の拒絶反応で一週間ほどで死ぬが、「椿姫」を聴かせ続けると平均で26日生き続けたという研究を発表し、表彰されたものです。ユーモアあふれる研究に贈られるイグ・ノーベル賞の医学賞に輝いたのでした。准教授は「病は気から」ということもまんざら嘘でもないんじゃないかとおっしゃっているとか、いないとか。

周囲の環境が与えるものが、人の健康にも関係しているということでしょう。肉体的な生きる環境も大事ですが、もっとからだに、そして生き方に影響を与えるのが心の環境ではないでしょうか。

いきなり「あなたを解雇します」と言われたらどんなものでしょうか。心のショックを隠しきれなくなり、動転してしまいそうです。心の安定感を失くし、それこそ生きる力がいっぺんになくなり、途方に暮れてしまいます。

今日の福音書に登場する「不正な管理人」の話は、まさにこうした環境に置かれた人に匹敵します。イエスさまは、この管理人のやり方を称賛しています。「主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた」。

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とにもかくにも、この世の富のからくりをうまく使いこなした管理人は賢いというわけです。当時の税金は、通常の額に上乗せして徴収されていたのが普通だということです。管理人は正常に戻しただけです。生きるどん底にあった管理人が見つけだした「生きる術」がここにありました。

この世の富は、所詮、不正にまみれています。しかし、わたしたちはその不正な富を使うしかないのです。明らかに、管理人の行動は、神と主人を意識してのものではありませんが、借金のあるかわいそうな人の側に立ったのでした。そして、彼らとともに生活することを決意した行動でした。

イエスさまが管理人を褒めたのは、自分のいのちを大切にする賢明さ、機敏さでしょうか。

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