聖霊降臨(C年)の説教=ヨハネ14.15~16、23b~26
2013年5月19日
「増える施設の子ども」の見出し活字が(讀賣新聞西部版2013年5月17日朝刊)、いち早く目に入りました。家庭を失う子どもが増えているといいます。そのきっかけとなっているのが親の離婚、暴力、育児放棄、・・・。少子化で18歳以下の人口はこの10年で1割も減ったのに、児童養護施設や乳児院、里親などに預けられた子どもは、約2,500人増えています。
数字とともに実態を伝えることは大事ですが、それを踏まえて「どうしたいのか」「何ができるのか」の根本に迫ることがなかなかできない日本のような気がします。どうしてなんでしょうか。
あまりにも「人間力」に頼りすぎていないのかなと思ったりもします。人間中心主義でいくからこそ、堂々巡りを繰り返すような気がします。しかし、それが悪いわけではないでしょう。しかし、時として牙をむくのです。
安定した穏やかな人間としての営みを送るためには、「上の者」に「委託する心」が大事です。人としての言動にはいつも限りがあるからです。その心がある限り、つまり「大いなる意志」を感じ、その方について行くとき、なにもわからなくても分かるようにしてくださる、とイエスさまはおっしゃいます。
それが今日の祝日です。聖霊降臨なのです。聖霊の導きがいかに大きいか、さらに、イエスさまがいかにわたしたちとともにいてくださろうとしているのか、その愛のあふれが聖霊なのです。
神の働きかけを実感することは大変なことと思っている間は、「わたし」という「人間力」がまだ勝っています。謙虚さを自分に感じるときこそ、神の働きなのではないでしょうか。人によってその「しるし」は違うでしょうが、・・・。
きしむ親子関係を目の当たりにしますと、どうしても「信仰心」の必要性と大切さを感じます・それは、親子関係から、身近な人とのかかわりから始まります。
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