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復活節第6主日:イエスの「新しい掟」の根っ子は神への委託

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復活節第6主日(B年)の説教=ヨハネ15.9~17

2012年5月13日

主との出会い

多くの方が新年度の始まりとともに、新たに職に就かれた方、転任で場所が変わった方、配属の転換だけで同じ場所で働かれる方などいらっしゃることでしょう。いずれをとっても、「新しさ」の点では共通したものがあります。任務に就かれる方にとっても、「やるぞ~」の気持ちを新たにしておられることでしょう。

そういうわたしも転任で新任地にきております。年齢とともに、引越しは体が疲れてきます。かなりひびきますね。ある年配の方などは、季節の変化についていけなくて、病を発生してしまいました。これほどに自然界の影響を受けやすいのですね。言い換えれば、自然と仲良しなんでしょうか。せめてこれくらいに思わないと、すごくみじめになりそうです。

一方で、新任地に来ますと、高い理想を持つことが大事かなと、今年は強く思っています。どうしてなのか。それは、自分が弱いからです。どうしても純粋でありたいと思いつつ、汚れきった自分に気づくからです。

その根拠とすべきことが、今日の福音のような気がします。今日の福音は、明らかに隣人愛を勧告しています。しかも、「新しい掟」としての愛です。旧約の掟を前提としたときに新しいということです。旧約の隣人愛は、「隣人を自分のように愛せよ」(レビ記19章18節)です。理想的な隣人愛の基準が「自分」になっています。それに比してイエスさまが今日おっしゃる基準は「キリスト」ご自身です。ここに新しさがあるわけです。

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弱い、汚れきったわたしたちに、新しい掟を提示なさいます。わたしたちの実力を百も承知の上で、あえて、弱さと汚れに妥協しないで突っ走れ、と叱咤激励してくださるのです。別の表現をしますと、「高い理想を持て」とおっしゃっておられます。そのように強く感じます。

つまり、自分でしようとするのではなく、神の力によってできるのです。これが人間にとっての真の「理想」なのです。隣人愛の根底にあるのは、イエスさまが限りなく、最後までわたしたちの救いのためにご自分をおん父に「委託」されたように、わたしたちに神への「委託」があるかどうかでしょう。委託があればすべては可能なのです。こうした体験をたくさんしたいものです。それが愛の実践になるのですから、・・・。

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