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ラストワンマイルは企業に限らず教会活動にもヒント

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「ラストワンマイル」は、『最後に残された区間』という意味で使用されるなら通信や宅配業界に限らず全産業で注目のキーワードかも!という拙文を昨日アップした。

ラストワンマイルは全産業で注目のキードワード。供給方法の工夫として考えたい
当初は情報通信の分野で使用されていた言葉らしいが、「長さ」ではなく「最後に残された区間」という意味で使用されることから、通信に限らず、近年はとくに宅配に関係する業界が熱い視線を送っていることばらしい。

十分に練られた投稿ではないことはさておいて・・・

新しい視点をもらった感謝の気持ちで周囲を観察してみると、カトリック教会の「最後に残された区間」にも思いが至ったので、分かち合いたい。

歴史の中で振り返るラストワンマイル

まず、カトリック教会2000年の歴史のなかで、「ラストワンマイル」はどのようなものだっただろうか?ユダヤから始まり、ローマを経て、世界6大大陸の隅々までキリストの教えが運ばれた歴史をざっくりと辿ってみる。

教区と修道会の設立でカバー

  1. キリストの弟子たちから始まった教会は、各地に赴きキリストの教えを宣べ伝えそこで共同体を作った。
  2. その後時を経て、教父たちは教区を作って地方ごとに宣教・司牧する方法を編み出した。
  3. さらに時を経て、特別な任務のために働く修道会を作り、国や地域を超えて活動する仕組みを形成した。
  4. 教区と修道会の連携による宣教司牧の充実が図られた。
  5. 教区の中に小教区、世界中で働く修道会では国や地域ごとに管区を設立して網の目を細かくしていった。

大きなくくりではうまく対処してきた

サラッと見てみるだけで、世界的には教会が「ラストワンマイル」に上手く対応してきたことはすぐ分かる。世界中で教育や福祉、芸術そして政治を含むあらゆる分野で時代をリードしてきたことは歴史が証明していることだ。

それに比べたら、宅配業界が荷物の配達・不在対策で、コンビニ受け取りを可能にしたりオープンボックスを設置したりする工夫はどうってことはない!参考になるはずもないとも思うのだが・・・。

日々革新・成長を続ける企業のニュースを見聞きするにつけ、どういうわけか、自分が所属する教会が「ラストワンマイル」をクリアできない症候群に陥っているような気がしてしまう。

なぜだろうか?

ローマ聖座から鹿児島県の宣教司牧を委ねられた鹿児島司教区は、その任務を果たすために小教区を作り主任司祭を配置して、きめ細かく対応している。これは宅配業界が県内主要な各地に拠点を作り、そこから集配業務を行う仕組みに似ているからなのか?

鹿児島教区ではさらに網目を細かく

カトリック鹿児島司教区には班制度がある。
「班」はきめ細かな宣教司牧のために各小教区ごとに一定数設置されているもので、1980年代に全国に先駆けて、当時の糸永司教が導入した地域単位の共同体である。

小教区に「班制度」を導入

小教区の中の地域単位で構成され、各班には班長、副班長が存在し、この方々は小教区運営の最高の諮問機関である「司牧評議会」のメンバーである。つまり班を通じて班員のさまざまなニーズに寄り添い、吸い上げ、班活動を通じて班員の信仰生活を支え、かつ班員が住む地域への宣教を目指している。

ということは、班は教会の「ラストワンマイル」といえる存在ではないか。
司牧の要諦、宣教の最前線になる最後の区間!と言える。
この班を活性化できたら、教会の大きな前進間違いなし!

期待値に届くにはもう少し

※教区当局はすでにこのことは十二分に認識していて、数年前から班の活性化のために色々な機会をとらえて「班制度の再確認」「班長研修会」などの手立てをしているのだが・・・
もしかしたら、信徒の方が笛吹けど踊らず状態なのか!どうか?

班の活性化について、解を持ち合わせているわけではない。
ただ、社会にある「ラストワンマイル」問題とからめて、一石を投じたい!との思いで書いている。

汽水域にヒントを求めたい

普遍教会(世界教会)とそれに続く教区でもラストワンマイルの問題はクリアされている、問題は小教区。とすれば、血管に例えるなら大動脈と動脈まではよし、ということか。

そうなれば動脈の先、毛細血管???

ということは、ラストワンマイルは「汽水域」にも相通じるのではないか?と妄想が広がってしまった。そんなわけで、しばらく汽水域について黙想してみたい。

汽水域とは河口など、海水と淡水が混じりあっている水域のことで、泥が沈殿していて水は濁っているが、生態系は豊からしい。

奄美大島から沖縄にかけて生息するマングローブ林は「汽水域」にあり、色々な動植物のサンクチュアリになっているというから、実に興味深い。

海水と淡水が混じる水域というだけでイメージは膨らむ。さらに他の動植物が豊かに育つマングローブ林、塩分を一つの葉に集めて排泄するというメヒルギの黄一葉にも興味津々だ。

これらを例に引きながら妄想の論点をまとめあげたいのだが、現時点では沸々した想いだけで、上手くことば化できない。残念!!

次の機会に教会憲章ともからめて、考えをまとめてみるつもり。教会憲章8番には興味深い次の記述がある。深く味わってみたい。

教会憲章8番(教会の神的、人的要素)・・・略「聖職位階制度によって組織された社会とキリストの神秘体、見える集団と霊的共同体、地上の教会と天上の善に飾られた教会は、二つのものと考えられるべきではなく、人的要素と神的要素によって形成される複雑な一つの実在である。」略・・・

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この記事を書いた人
yaziro

このサイトの運営者yaziro(ヤジロー)➡ カトリック教会のこと、デジタルのことに関心を持つ iPhone 好きジイジです。
最近はWordPress、Line、Web会議システム、YoutubeやOBSの活用法に没入中!
yaziroの名は、1549年聖フランシスコ・ザビエルを鹿児島に案内してきた薩摩の人・ヤジローにあやかっています。

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